投稿者: bsn-admin

海外ゲスト

世界母乳育児行動連盟(WABA、ワバ)からの講師 
   INTRODUCTION OF WABA SPEAKERS

スーザン・シュー(Susan Siew)氏

スーザン・シュー氏はWABA(ワバ)事務局を運営し、メディア・コミュニケー ション・プログラムや外部研修活動をコーディネートしています。コミュニケーショ ンとデザインの教育を受けたこともあり、国際保健行動(Health Action International (HAI))、国際乳児用食品行動ネットワーク  〔International Baby Food Action Network (IBFAN)〕、 農薬行動ネットワーク  〔Pesticide Action Network (PAN)〕、そして 国際消費者連盟〔the International Organisation of Consumers Unions (IOCU)〕 などの多くの国際的なネットワーク活動にかかわってきました。

1996年(タイ)と2002年(タンザニア)のWABAグローバルフォーラムを組織したのも スーザン氏です。彼女は保健と環境の運動を結びつける重要な役割を担っており、 毎年の世界母乳育児週間を含む、社会へ働きかけるWABAのプログラムを管轄 しています。世界母乳育児週間は、今日では120以上の国で取り組まれています。 また、国際労働機関(ILO)の母性保護委員会やストックホルム 持続的有機汚染物資会議(POPs)のような国際的な会議では母乳育児を 積極的に擁護し、推進してきました。

マレーシアのペナン在住のスーザン氏は、持続的ペナン運動 (the Sustainable Penang Initiative)のコミュニティ指標の開発や、バリア フリーで協調的な環境を推進するマレーシア相互信頼ネットワークなどにも 参加しています。

Susan Siew

Susan Siew co-directs the WABA Secretariat and coordinates its media and communications programme and outreach activities. Trained in communications and design, Susan has been involved with numerous international networks such as Health Action International (HAI), International Baby Food Action Network (IBFAN), Pesticide Action Network (PAN) and the International Organisation of Consumers Unions (IOCU).

Susan has organised the WABA Global Forum in 1996 and 2002, held in Thailand and Tanzania respectively. She plays an active role in linking with the health and environmental movement and oversees WABA’s social mobilisation programme, including the annual World Breastfeeding Week which is now celebrated in over 120 countries. Susan has also been advocating for breastfeeding at international conferences and conventions such as the ILO Convention on Maternity Protection and the Stockholm Convention on Persistent Organic Pollutants (POPs).

Susan resides in Penang, Malaysia, and is also involved with social initiatives such as developing community indicators with the Sustainable Penang Initiative and the Malaysian Interfaith Network, promoting non-handicapping and harmonious environments.

リュー・マン・ティプ(Liew Mun Tip)氏

リュー・マン・ティプ氏はWABA事務局のプロジェクト担当です。 情報資料センターや世界規模参加型行動リサーチ〔the Global Participatory Action Research(GLOPAR) project〕をコーディネートしています。   世界母乳育児週間のコーディネートにかかわり、WABAの 季刊誌Wabalink(ワバ・リンク)の発行にもたずさわっています。 第2回WABAグローバルフォーラムの実行委員会の一員でもあり、 そのほかにもさまざまなワークショップ(学習会)を企画しています。 また、コミュニケーションとジャーナリズムのトレーニングを受けており、 地域のボランティア活動外活動にも積極的に参加しています。

Liew Mun Tip

Liew Mun Tip is a Project Officer at the WABA Secretariat. She coordinates the information and documentation centre and the Global Participatory Action Research (GLOPAR) project. She assists in the coordination of World Breastfeeding Week and the production of WABA publications and materials, including WABA’s quarterly newsletter Wabalink. She is also part of the organising team for the WABA Global Forum 2 in 2002 and other WABA workshops and meetings. Mun Tip was trained in communications and journalism. She is also active in local voluntary work and enjoys outdoor activities.

 ラクテーション・コンサルタント資格試験国際評議会(IBLCE)からの講師  INTRODUCTION OF IBLCE SPEAKERS

ロズ・エスコット(Ros Escott)氏

ロズ・エスコット氏は、大学では応用科学を専攻した国際認定 ラクテーション・コンサルタントで、オーストラリアのタスマニアから参加です。 ロズ氏は、地域、州、国、そして国際的なレベルと、さまざまな観点から 母乳育児にかかわってきました。ラクテーション・コンサルタントであると同時に、 オーストラリア母乳育児協会のカウンセラーでもあります。さらに、 赤ちゃんにやさしい病院の評価や研修を行う資格を持っています。   国際規準のモニタリングと実施にもかかわっており、WHOやユニセフの ための仕事も行っています。また、さまざまな国際会議で発表を行っています。

ロズ氏は、ラクテーションコンサルタント資格試験国際評議会 〔the International Board of Lactation ConsultantExaminers (IBLCE)〕 の副主任、およびアジア・太平洋・南アフリカ・アイルランド・イギリス 地域担当責任者として働いています。

Ros Escott

Ros Escott BAppSc IBCLC is from Tasmania, Australia. She is involved with breastfeeding from many different perspectives, at a local, state, national and international level. Ros is a lactation consultant, an Australian Breastfeeding Association counsellor and an accredited Baby Friendly assessor and trainer. She been involved with implementation and monitoring of the International Code, and has worked on projects for WHO and UNICEF. Ros has published papers and given presentations at conferences all over the world. She works for the International Board of Lactation Consultant Examiners (IBLCE) as the Assistant Executive Director and Regional Administrator, serving Asia Pacific, Southern Africa, Ireland and Great Britain.

 乳児用食品国際行動ネットワーク(IBFAN、イブファン)からの講師
INTRODUCTION OF IBFAN SPEAKERS

アネリス・アレイン(ANNELIES ALLAIN)氏

アネリス・アレイン氏は経済学者で言語学者ですが、その人生は保健の 領域に進むことが運命づけられていたといってもいいでしょう。彼女は1979年に 乳児用国際食品行動ネットワーク(IBFAN、イブファン)を設立した1人です。 IBFANは、母乳育児を推進し、乳児用食品や哺乳びん、人工乳首の無責任な 販売促進をやめさせることによって,子どもの健康と栄養を改善するために 活動をしています。過去24年にわたって、アネリス氏はIBFANのネットワークを 広げる仕事をしてきました。

彼女は「母乳代用品の販売流通に関する国際規準」の草稿を執筆した 1人です。 IBFANジュネーブ事務所やそのほかの事務所の設立にも尽力しました。 1991年には、マレーシアのペナンに国際規準資料センター(ICDC)を設立しました。 国際規準資料センターはIBFANによって,国際規準の施行と国際規準の遵守状況 の追跡に焦点を当てて活動をするために設立されたセンターです。IBFANは このような活動を通して、1998年にライト・ライブリフッド賞を受賞しています。

Annelies Allain

ANNELIES ALLAIN is an economist and a linguist but life decided she would get involved in health. She was one of the founders of IBFAN, the International Baby Food Network, in 1979 which works for better child health and nutrition through the promotion of breastfeeding and the elimination of irresponsible marketing of infant foods, bottles and teats. For the past 24 years, Annelies has been involved with building the IBFAN network.

She was closely involved with the drafting of the International Code of Marketing of Breastmilk Substitutes. She started the IBFAN Geneva office and helped to organise others. As of 1991, she set up the International Code Documentation Centre in Penang, Malaysia. The International Code Documentation Centre (ICDC) is established by IBFAN to focus on the implementation of the International Code and monitors Code compliance worldwide. IBFAN is the winner of the 1998 Right Livelihood Award.

ヨン・ジュー・カン(YEONG JOO KEAN)氏

ヨン・ジュー・カン氏はマレーシアの弁護士で、ロンドン大学で法律学修士を 取得しています。IBFANで働くようになるまでの11年間は、弁護士として 働いていました。IBFANやICDCで仕事をするようになって、その活躍の 場は裁判所から国際的な保健の領域へと広がったのです。アネリス氏とともに、 国際的、地域的、国家的規模で、役人や政治家や市民団体に対し、 国際規準の施行と遵守の追跡についての研修を行っています。

ジュー・カン氏はまた、ICDCが現在行っている追跡プロジェクトを コーディネートしており、政府が国際規準を国内法制化するための助言者と してユニセフのためにも活動しています。  アネリス氏もジュー・カン氏も、グローバリゼーションによって多国籍企業が、 今日、より強大に影響を与えるようになってきていることを非常に懸念していま す。一般市民の生活の中で、多国籍企業が政府のような支配的な役割を担おうと しているように見えます。消費者の立場に立って、ビジネスのマイナスの 影響が最小限になるように規制していくための市民運動には、IBFANや ICDCの働きが非常に重要だと考えています。

今回の連続講座によって、日本の市民団体がIBFANの運動に参加し、 「母乳代用品の販売流通に関する国際規準」に違反しているような 日本の企業が自らの行動に対して責任を持つようになるきっかけと なることを期待しています。

Yeong Joo Kean

YEONG JOO KEAN is a Malaysian lawyer with a postgraduate degree from the University of London. She was in private practice for 11 years before joining IBFAN/ICDC in 1999. Joo Kean’s work at IBFAN/ICDC has taken her out of the courtrooms into the international health arena where together with Annelies Allain, they train government officials, policy makers and civil society organisations in Code implementation and Code monitoring at the international, regional and national levels.

Joo Kean also coordinates ICDC’s ongoing international monitoring project and receives assignments from UNICEF to assist governments in drafting legislation which implements the Code.

なぜ連続講座を開くのか

~連続講座開催の趣旨~

1 母乳育児の保護・推進・支援のための国際的な取り組み

母乳育児には多くの利点があることは広く知られているので、日本では、ほとんどの女性はできれば自分の子どもを母乳で育てたいと考えています。
政府も母子手帳などを通じて母乳育児を推奨してきました。
しかし日本では、人工乳でも母乳でも同じであるかのような育児用ミルク会社の宣伝が社会にあふれている一方で、母乳育児をするために必要な支援や情報が十分に行き渡っているとはいえないのが現状です。
そのため母乳育児についての疑問や不安を解消したり、続けるための援助を受けたりすることが難しい状況の中で子育てをしている女性がたくさんいます。
しかし、これは日本に限ったことでなく世界各国に共通しており、WHO(世界保健機関)やユニセフ(国連児童基金)では、このような現状を変えるためにさまざまな取り組みをしています。
中でも中心的な取り組みは「赤ちゃんにやさしい病院推進運動(Baby Friendly Hospital Initiative)」と「母乳代用品の販売促進活動に関する国際規準(WHOコード International Code on Marketing of Breast-milk Substitute)」です。

「赤ちゃんにやさしい病院推進運動」とは “母乳育児をスムーズに開始し、その後の継続を促進するために、少なくとも医療保健従事者に守ってほしいこと”を10ヵ条にまとめ、それを実践している病院を赤ちゃんにやさしい病院として認定し、その地域の中心的存在として母乳育児の保護・推進・支援という役割を担ってもらうという運動です。
日本では「母乳をすすめるための産科医と小児科医との集い」を母体として発展した「日本母乳の会」が認定審査を委託され、基準に達した施設をユニセフに推薦しており、現在(2003年1月)25施設が認定を受けています。

「母乳代用品の販売流通に関する国際規準」は、人工乳やそれに関連する商品を製造したり販売したりする企業に対して、行き過ぎた広告や不適切な販売促進を一般の販売店や産科施設で行わないことを求めたものです。
1981年のWHO総会で採択されたもので、日本も1994年に賛成をしています。
この国際規準では、WHO総会に参加する各国がその内容をそれぞれの国の法律の中で整備することが求められていますが、日本ではその一部しか法制化されていません。
そのために、国際規準で行なわないように求められている人工乳サンプルの無料配布や「母乳でも人工乳でも変わらない」かのような広告の一般雑誌への掲載が当たりまえのように行われています。

2 日本でも母乳育児支援の大きな力を

前述のように、「赤ちゃんにやさしい病院推進運動」や「国際規準」は日本ではまだまだ浸透していません。
そこで今回、母乳育児支援ネットワークが一員となって活動している国際NGOのWABA(World Alliance for Breastfeeding Action:母乳育児行動連盟)とIBFAN(International Baby Food Action Network:乳児用食品行動ネットワーク)からの代表を呼んで国際的動向についての認識を日本で高めてもらうと同時に、国際的な母乳育児支援ネットワークに日本がつながるきっかけとしたいと考えました。
WABAは毎年、世界母乳育児週間を通して、母乳育児の保護・推進・支援に取り組んでいます。
またIBFANは企業の国際規準遵守状況の監視活動などを通して、企業が国際規準を守るように働きかけています。
母乳育児支援ネットワークは、この2つの国際NGOの日本における活動グループとして正式に承認されています。

さらに、赤ちゃんにやさしい病院推進運動や国際規準遵守モニター活動に、母乳育児経験のあるお母さんとして、また母乳育児の専門家としてかかわっているRos Escoot氏をお呼びします。
彼女は同時にIBLCE(International Board of Lactation Consultant Examiners:国際認定ラクテーション・コンサルタント試験機構)のアジア・パシフィック地区責任者として、母乳育児支援の専門職養成にも携わっています。
このような方々や組織との交流から、日本でも母乳育児支援の大きな力がわいてくることを期待します。

3 なぜ日本で「アジアの母乳育児支援ネットワーク」なのか

WABAやIBFANの本部はマレーシアで、WABAやIBFANの活動もアジアに大きな焦点があてられています。
アジアでは産科施設の設備やシステムが発展途上であり、施設全体の取り組みとしての母乳育児支援が重要であるということもありますが、もっとも大きな理由は経済発展に伴って人工乳やそれに関連する製品の新たな巨大市場として、企業から熱い視線が投げかけられているからです。
特に、日本企業の現地法人がアジア各国において国際規準に違反するような方法で、お母さんや産科施設に不適切な販売促進活動を行っていることがWHOやIBFANでも近年問題になってきています。
このような日本企業の販売促進活動はアジアの女性の母乳で育てる権利を侵害し、子どもにとって最善の栄養である母乳で育てられる権利をも侵害することになるのです。

しかし、そのような企業を送り出す日本という国が国際的にはアメリカと並んで「人工乳育児の文化が深く根をおろしている国」(『ユニセフ年次報告1994』)と認識されているという残念な状況があります。
従って、日本において今回のような講座を開くことで母乳育児支援の国際的な取り組みへの認識を深め、アジアの母乳育児支援ネットワークと連携をし、最終的には日本企業がアジア各国で行う活動への反省を引き出すような運動へとつなげていくことが必要だと考えています。

4 なぜ「女性のエンパワメントとしての母乳育児」なのか

母乳で育てることを強調すると、女性の職場進出や勤務継続の妨げになるのではないかという見方をする人もいます。
しかし、女性の生涯にわたる高い労働力率や政治への女性の参加が多いことで知られる北欧諸国は、また高い母乳育児継続率の国としても知られています。
女性が経済的にも自立し意見を言うことができる国だからこそ、女性が母乳という自分の力で育てることの重要性を社会にアピールし、母乳育児をしながら社会参加し、職場復帰することが実現できるとも考えられます。

そこで、本事業では「母乳で子どもを育てることは女性だけに備わった特性であり、母乳で育てる・育てないは女性が自ら決定し、その決定はだれによっても尊重されるべきである」ことを基本的な理念として、母乳育児支援のための国際的ネットワークの構築とともに、女性のエンパワメントに向けた母乳育児支援のあり方について参加者とともに考えていきたいと思います。

しかし、女性ばかりがいくらがんばっていても母乳育児に対する理解や支援が広まるとは考えられません。
女性にとって母乳で育てること、子どもにとって母乳で育てられることは、だれも侵すことのできない権利であることを男性も理解し、その権利をともに支えてほしいと思っています。
この連続講座を通し、女性も男性も人間として母乳育児支援の保護・推進・支援について考えるきっかけになればと願っています。

講座会場の様子とインタビュー -1-

講座会場の様子とインタビュー -2-

▼1/17 Day1▼

01170025-201170005

01170012 01170010 01170025 01170015 01170022 01170020

 

 

 

 

 

 

 

▼1/18 Day2▼

森永裕美さん ~モニタリング講座に参加しての感想~

日本はまだまだ企業、経済優先になっている。
日本企業の発展、利益優先の影で、他の国々の赤ちゃんが母乳をもらえていないということに憤りを感じるし、またその逆で、他の国ではコードを守っているのに自分たちの国では守っていないというのにも愕然とする。
日本のお母さんたちも、すぐに手に入りやすい状況があるので、安易に人工乳、母乳代用品を使用していると思われる。日本は企業側にもっと厳しくすべきと思う。目先のことではなく、長い目で考えて何が生まれてくる赤ちゃんのために良いことなのかを、みんなで(全ての領域の人々で)もっと考えるべきである。

母乳代用品の販売流通に関する国際規準について、いろいろお話をうかがったが、今まであまりなんとも思っていなかったことが、実は国際規準に違反していることだったのだと知って大変驚いた。
モニタリングはとても地道な作業で、一人一人の協力と理解が必要だが、少しでもモニタリングが反映され、赤ちゃんにとってより良い状況が作られるといいと思う。

0118_kaijo01170020

講座会場の様子とインタビュー -2-

▼1/19 Day3▼

●助産師 安達さん
──どちらでこのイベントを知りましたか?
メーリングリストで知りました。世田谷から来ました。今朝まで迷っていて,急遽,子ども二人連れでかけつけました。来ようと思った決め手はお世話になった助産師さんのお勧めです。0119_adachi

──運営の感想を。
子連れのスペースがありがたい。託児も午前中預けられて助かりました。スタッフさんありがとう。

──内容の感想を。
自分が常々考えていたことが表現されていて,良かった。母乳は国の資源という考えがもっと広まったら,国全体で考えられたらいいなぁ。
夫がミャンマー人なので,発展途上国のためにも,何かできるといいなと思います。個人としても,向こうの助産師と手をつないで,母乳育児のサポートをしたいです

 

●助産師 鈴木さん

──どちらでこのイベントを知りましたか?
JALC(日本ラクテーション・コンサルタント協会)で聞いて札幌から来ました。JALCのイベント参加と里帰りを兼ねて。

──何が印象的でしたか?
ジュー・カンさんのお話で,乳業会社が母乳育児をじゃましているなとは思っていたけど,反対まではしていなかったことを感じ,ショックでした。乳業会社の恩恵を自分も受けていたことに気づいてショックです。そのことが赤ちゃんにも害を及ぼしていたこともショックでした。

──母乳育児の体験があれば,それに照らし合わせてどんな感想を持ちましたか?0119_suzuki
より長くおっぱいをあげたほうがいいという意識が,日本にはなじめないと思っていましたが,WHOの方針を知らなかったので,もっと広く,専門家にもお母さんにも知らせて欲しいと思います。アンテナを張っていても,情報が入ってきていないのを痛感しました。国際的なグループが多方面の活動をしているのも初めて知りました。

──運営について何かお気づきのことがあればお聞かせください。
子連れOKとあって,助かりました。子どももウェルカムで,いていいんだよというスペースがあってうれしかったです。通路も広くて,横に子どもを寝かせながら聞けました

 

●日本医科大学付属病院産科所属の助産師

母親と赤ちゃんを守るために、世界各国でさまざまな団体が広い視野で活動していることを知ることができました。そして国や文化は違っていても、母親と赤ちゃんは大切な存在であるという考えは同じであり、また、母乳代用品の問題も世界共通のものがあると知りました。
まずは自分自身の身近なところから現状を見直し、母乳育児についての正しい知識、技術を得て、母乳育児支援を行っていこうと思います。
IBFANの話は衝撃的で、今日話を聞くことができ、本当に今後正しいことを母親に伝えていかなければいけないと思いました。

●都内公務員の女性

──本日の講座をどこで知りましたか?
赤十字語学奉仕団からです。

──特に印象的だったのは?

人工乳で育てられた子どもが基準以下、という発言はどうかと思いました。病気や体質で人工乳がどうしても必要な人もいるはずなので。
(注:最終日のディスカッションの中で、IBFANのアネリスさんが、「母乳が基準であって、人工乳が基準ではない。(人工乳の害をはっきりさせるためにも)母乳で育てると病気にかかりにくい、ではなく、人工乳で育てられた赤ちゃんは病気にかかりやすい、と言うべきだ」という趣旨の発言をしたことを受けています。)

★「乳児用粉ミルク問題を考える会」城所さんへの感想
・高校生への教育はとても大切だと思った。(助産師)
・この会に賛同し今後利用していきたい。(助産師)
★JALCへの感想
助産師のみならず、専門知識を持った人々が母乳育児の正確な知識を広めていってほしい。(産科医男性)

★午前全体への感想

・日本の大半が、乳業会社がしている悪いことを認識していない。(大学教員)

・日本の看護者たちは、母乳育児を援助するための勉強は熱心だが、粉ミルクに対する認識が低い。 日本の団体も共に協力して、政治にもの言うべきと考える。(助産師)

・ラ・レーチェ・リーグについて少しは、知っていましたが具体的な様子がわかりました。地域的に母乳育児支援がさかんではないので専門家としてもっと紹介していきたいと思いました。
「粉ミルク」と視点からみた母乳育児に関しては、今まで考えたことがなかったですが、母乳育児の代用品ではないことを改めて強く感じました。
母乳哺育の大切さを中学生くらいの時から長い時間をかけて話していき、情報の正しい選択権が得られるようにということで本当にそうだと思いました。
現代の日本社会は余儀なく選ばされていることが多いと思います。母乳育児支援ネットワークを通して一人でも多くのお母さんが赤ちゃんを母乳で育てられるよう願っています。 (助産師)
・母乳育児を希望する人は多いが、ネットワークがわからず遠方から相談を受けていた。0119_kaijo
今回の参加により、母子がスムーズに不安なく育児ができるよう、支援グループを勧めたい。各部門の詳細がわかり、家族にも説明できるだろう。
今回、母乳育児支援の団体が多く存在することを知った。これからは、それぞれの団体の活動・内容を詳しく知り、知識を深めたい。母乳育児支援は自分の周囲のことだけではなく、世界的に取り組むことが必要なのだということがわかった。 病院施設で勤務し、母乳育児支援に携わっているが、生後1ヵ月を過ぎたお母さん、赤ちゃんのフォローはまったくできていない。やはり母乳育児を続けていくためには、長いサポートが必要となるため、今回多くの支援団体の存在と活動内容を知り、非常に参考になった。
また、母乳育児支援しながらも、国際コードに違反していることも多く認識でき、グローバルな視野で母乳育児を考えていくよいきっかけになりました。(助産師)

講座会場の様子とインタビュー-1-へ戻る

国際規準違反報告フォーム

母乳代用品のマーケティングに関する国際規準」の違反を日本語で報告できます。乳児用食品国際行動ネットワーク(IBFAN)のメンバーグループである母乳育児支援ネットワークの有志が英語に訳してIBFANに届けます。

アイコンまたはこちらをクリックすると「国際規準」違反を報告できるフォームが開きます。ご協力をお願いいたします。

 

最初は母乳だけ、その後も他の食べ物を補いながら母乳を与え続ける。金色のリボンは、 その「ゴールド スタンダード」、つまり理想のありようの象徴です。

WABA(世界母乳育児行動連盟)とユニセフが共同で提唱している「金色のリボン運動」に参加しています。

Facebook 母と子の育児支援ネットワーク(災害時の母と子の育児支援 共同特別委員会)

ページ上部へ戻る